遺伝子組み換え作物に対する安全性の確認は、生物多様性影響(環境に対する安全性)の評価と食品及び飼料としての安全性の評価に大別されます。そして、これらの安全性評価は、個々の遺伝子組み換え作物ごとに行われています。 日本での遺伝子組み換え作物の審査は、生物多様性影響は農林水産省と環境省が行い、飼料としての安全性は農林水産省、食品としての安全性は厚生労働省が行います。 また、こうした安全評価は経済協力開発機構OECD)および世界保健機構(WHO)、国連食糧農業機関FAO)による国際基準に沿って、組み換えられる前の作物との比較等によって行われています。

飼料としての安全性評価

飼料としての安全性の審査は、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(飼料安全法)によって義務づけられています。法的な安全性審査の手続きを経て、農林水産省大臣によって許可されたものだけが、輸入や国内での販売等が認められています。 飼料としての安全性は、食品と同様な項目について評価され、牛や豚、鶏などが食べても大丈夫かどうか確認を行います。
なお、遺伝子組み換え飼料を食べた家畜から得られる肉、乳、卵などの畜産物を食べても大丈夫かどうか、ヒトへの安全性の評価については、食品安全委員会において行われています。
基本的に、遺伝子組換え食品と同様な考え方で、既存の非組換え体由来の飼料を比較の対照として、新たに付け加わる可能性のあるリスクについて評価を行います。

(1) 組換え体由来の新たな有害物質が生成され、これが肉、乳、卵等の畜産物中に移行する可能性
(2) 遺伝子組換えに由来する成分が畜産物中で有害物質に変換・蓄積される可能性
(3) 遺伝子組換えに起因する成分が家畜の代謝系に作用し、新たな有害物質を産生する可能性 があるかどうかを考慮し、ヒトの健康に影響を及ぼす可能性がないかどうかについて評価しています。 なお、穀類等のように、食品としても利用される可能性があるものについては、原則として飼料としての安全性だけでなく、食品としての安全性についても確認されてから商品化されています。
遺伝子組み換え農作物の飼料としての安全性審査の流れ